第二回授業として「海洋研究合宿in千葉」を実施

一般社団法人日本3D教育協会は2023年8月19日(土)~21日(月)、海洋や3Dに興味がある中学生を対象にした「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト2023」の第二回授業として、千葉県南房総氏和田浦で海洋合宿を実施いたしました。この活動は、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

本合宿は、中学生たちが千葉の和田浦に集まり、海洋生物を自分の目で観察するフィールドワーク(磯探索)をはじめ、海の豊かさに触れて学習することで、海に対しての興味と関心を持ちながら今後の研究に役立てることをねらいとして実施。またプロジェクト三期生として、長い時間学習を共にする事によって仲間としての交流を育み、来年3月までの長いプロジェクトの期間において、お互いの研究内容に関心をもちながら切磋琢磨しあうためのコミュニケーションの役割を果たすことにも繋がりました。

  開催概要  

日時:2023年8月19日(土)〜8月21日(月)

場所:千葉県南房総市和田浦

対象:海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト 三期研究生9人(全国の中学1年生〜3年生)

 1日目:和田浦WA・O!で中村先生の授業/鯨資料館の見学     

1日目は、和田浦WA・O!の講義室で、本プロジェクト海洋主任講師 中村玄先生が、捕鯨活動や鯨の生態についての授業を行い、研究生たちは熱心にメモをとりながら聞いていました。授業終了後、同じ建物にある鯨資料館を見学。先ほどの授業で聞いた内容を踏まえ、鯨の骨や写真などの資料を興味深そうに見つめていて、海や鯨に対する興味が深まった1日目となりました。

 2日目:磯探索・フィールドワーク/和田浦での捕鯨に関する講義と周辺散策 

2日目は朝から海岸へ出て、グループごとに分かれて磯探索・フィールドワークを実施。海が大好きで、日ごろから週に何度も海へ出かけるなど、海洋生物に詳しい研究生も多く、採取しながら詳しい生態の解説をしてくれました。

天気も良く、キラキラ光る海面には沢山の魚やカニなど千葉の海ならではの海洋生物も見られ、磯探索を楽しむ表情や、真剣に熱中している姿が見れました。全国から集まった中学生の中には、地元の海では見れない生き物を発見して喜ぶ声も聞けました。

採ったすべての海洋生物を持ち帰るのではなく、これから先の成長のために観察したら海に返すなど、海洋生物への愛情を感じられる一面も見られました。

午後は、和田浦を散策しながら外房捕鯨株式会社の庄司社長による講義でした。「自分の足で歩くことで、自らの五感を以て、その場所の多様な物事を感じ取ること」を、和田浦の町の歴史を感じる木々や建物の解説もふくめて、教えてくださいました。外房捕鯨の解体処理場では、鯨の解体作業の見学を予定していましたが、異常な高水温の影響などにより、この日鯨の発見はならず。マッコウクジラの発見はあったものの、この台風由来の休漁期間を経て、海の様子が変わった模様とのことです。

 3日目:和田漁港で水揚げの見学と魚の観察  

3日目は、早朝の和田漁港を訪問し、定置網漁の水揚げを見学しました。船が漁港に戻ってくる様子から、魚を種類ごと選別する様子まで、約2時間しっかりと間近で見学し、魚に詳しい研究生たちがお互いに解説しあう様子も見られ、充実した学びの時間となりました。

 参加した研究生達の感想    

・磯で観察したとき、貝など今までしっかりと見ていなかった生き物の面白さに気づけた。

・生きている海洋生物を間近に見ることができて海の生き物の凄さや面白さを再発見できた。

・3Dを使いさまざまな生き物の身体の仕組みを研究していくことが楽しみになった。

・クジラとの関わりが深い和田浦に行き、玄先生の鯨類に関する研究方法や分類を学び、フィールドワークや定置網の見学では身近な多様性と海の危険と神秘を仲間と再確認出来た。庄司社長の和田浦の捕鯨の歴史や地域の関わりを知った。