水村 阿礼さん【三期生紹介】
鳥取県鳥取市 中学3年生
研究対象 クジラの進化(パキケタス・ジゴリーザ)
――プロジェクトに応募したきっかけは?
海洋生物を研究できること、古生物を3Dプリンターで研究できることも魅力でした。
一流の講師の方に研究方法を教えていただきたいと考えました。
――テーマを選んだ理由を教えてください
絶滅した祖先が陸に上がったのに、海に戻ったという不思議な進化をした古鯨類をテーマにしました。また、鯨類に限らず展示方法の模索にも興味があります。小さいころ、はじめて国立科学博物館を訪れた時、鳥取の地元の博物館との規模の違いに驚きました。標本の格差を無くしたいと考え、予算や場所の問題で、実物を使用しない展示方法を模索してみたいと思います。
――研究対象の魅力を教えてください
パキケタスとジゴリーザ、どちらもムカシクジラ類という今では絶滅したグループに属しています。頭の進化について調べました。
クジラの進化を頭骨の比較から見たものです。鼻の位置、歯の変化は以下の通りです。
つぎに、第二のテーマであるこれらを効果的に伝える3Dモデルの活用方法と展示方法を考えました。
まずデバイスのみで閲覧可能になる3Dモデルです。地方での博物館での利用を考えるとデバイスで見れる方法が現実的だと考え、フルカラー3Dプリンターはあえて使いませんでした。
この方法はいくらでも編集可能なことです。ただ、そのぶんデメリットとして本物の質感までは分からないため、研究や展示には不向きだと名古屋港水族館の学芸員の方に話をしていただきました。
3Dプリンターのメリットは触れること、手軽に作れることで、視覚障害者の方などには有益な情報となると思います。
AR機能や、裸眼立体視モニターを活用した技術も、研究には有効だと知りました。
――今後の展望
今後は、3D技術を用いた研究ができる古生物学者になりたいと思います。また学校で博物館を企画したいです。