海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト第二期がいよいよ始動!入学式・第1回授業を実施しました

一般社団法人日本3D教育協会は2022年7月29日(金)、海洋や3Dに興味がある中学生を対象にした「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト2022」の入学式・第1回授業を開催致しました。このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

「3Dスーパーサイエンスプロジェクト」のねらい

最新の3D技術を活用した海洋生物の研究を通じて、将来、様々な分野で活躍できる人材を輩出することを目指し、物事を深く追求できる人材を育成します。

海洋生物研究の分野では、その生物を取り巻く環境や分類学、生物学、生態学、解剖学などの様々な観点から、一つの物事を徹底的に研究できる人材が求められています。

近年、様々な研究分野でも最新の3D技術が活用されており、これらの技術を学習に活用することで図鑑などから分かる表面的な情報だけではなく、より深いレベルの研究が可能になります。日本の第一線で活躍している3Dの専門家である吉本大輝を中心とし、9名の中学生研究生を選抜し、今年は全13回の授業で一人一つの海洋生物について徹底的に研究し3Dデータを活用し成果発表を行います。

二期生の入学式は初めてリアルで開催

入学式では、協賛各社を代表して、株式会社ワコム角井様からご挨拶を賜りました。

株式会社ワコム(ペンタブレットの提供)角井氏

「一期生の作品を見させて頂きましたが、最初はパソコンを全くできなかった子も、最後の発表では自信をもって話されていたのが印象的でした。二期生のみなさんもこれから八ヶ月間、しっかり学んで楽しんでください。将来必ず役に立つ経験ができると思います。」

昨年の一期生はオンライン入学式で開催し、研究生はzoom参加だったので、今年は初のリアルな入学式。スタートと同時に顔合わせができたので研究生同士の距離も近くなり、プロジェクトを通じて一緒に過ごす仲間として、笑顔で話す姿も見られました。

3D基礎の授業(吉本大輝)/海洋研究基礎(中村玄講師)

吉本からは、3Dを実践形式で学ぶに先立ち、3Dプリンターで作品ができるまでの基礎的な知識についての授業。モデリングをスライドに映しながら進めていく様子を交えながら伝え、研究生は興味深そうに見入っていました。中村講師からは、研究を進めるための論文の書き方を丁寧にレクチャー。どのように調査し、考察を進めるか、具体的に活用すると良い図や参考文献の扱い方などを学びました。また鯨の研究を実際にどのように実施しているか、頭骨を3Dスキャンしている様子や、3Dの技術を研究に活用する理由について語られ、研究生はメモをとりながら、真剣に聞いていました。

中学生研究生9名が意気込みをコメント!

長田 健吾 研究テーマ:ハコフグ

さかなクンの事をリスペクトしていて、講演会に参加したりイベントに参加したりしてきました。今回のプロジェクトは「まさに僕が今一番知りたい事!やりたい事すべて」が詰まっています。将来は海洋学者になりたいです。あこがれていた海洋研究に踏み込めるとわくわくしています。

久保田 莉央 研究テーマ:カサゴ 

去年はマリンチャレンジプログラムに参加しました。3Dプリンターがあれば、ボラの頭部を正確に再現することができ、頭部を出すだけで空洞に空気をためることができるかどうかを模型で実験することができると考えていました。色々な海洋生物を3Dで出力できたらもっとリアルに再現できると思います。

小柳 遥雅 研究テーマ:ラブカ

好きな生き物は上野博物館で見たときから深海生物です。自分の得意と好きなものがあわさったこのプロジェクトに絶対応募したいと思いました。将来へのチャンスだと思っています。大切な海について興味を持つ人を増やせば海を守るきっかけにもなると思います。キモくてかわいいを3Dで表現したいです。

齊藤 なつみ 研究テーマ:カブトガニ

日本科学未来館で買ったロボットでプログラミングをしたり、細かい作業が好きです。研究対象のカブトガニは青い血液や生きた化石として有名ですが、医療にも貢献しています。3Dロボットをパーツから作り、生活に活用したり、将来の役に立てたいです。

杉山 紗代  研究テーマ:ウミヘビ

爬虫類と魚類の種類があるウミヘビ。体の違いに着目して研究に取り組みたいです。鯛の頭部骨格標本を作ったこともあります。スケッチでは二次元で表すことが多いので、立体的に対象を見て、3Dプリンターを用いた模型をどの角度から見ても不自然にならないように作りたいです。

関根 秀真 研究テーマ:サンゴ

地球環境の変化が海洋生物にどんな影響を与えるのかを調べています。サンゴは特に頑張って活動してきた生物。海洋環境などにより日本近海から生息域が狭くなってしまうことなどが問題にありますが、まだわかっていないことも多い。今回のプロジェクトで研究を深めたいです。

長谷川更紗 研究テーマ:ヒカリキンメダイ

一日中ヒカリキンメダイのことを考えていられるほど大好きです。ヒカリキンメダイの特徴である発光器を3Dで作りたいと思っています。目に見える形でバクテリアが生命活動のために光を生み出しているのか、ヒカリキンメダイの何らかの構造が光を促しているのかを推測できると考えています。

渕 碧仁 研究テーマ:オウムガイ

海洋生物が小さいころから大好きです。海と海の生物が泳ぐVR世界を作ってみたいと思い、Unityの勉強をしています。誰でも気軽に参加することができる大きな水族館をつくりたい。オウムガイの体の作りや殻の中の作りを学び、もっと深く知りたい研究したいと思っています。

山口 修平 研究テーマ:オニダルマオコゼ

ドローンを作ったことがありますが、耐久面や複雑な形の部分が上手く飛ぶことができませんでした。今回、3Dの技術を使ってドローンのパーツを作りたいと思っています。オニダルマオコゼは隠した針を出して強力な毒で獲物をしとめますが、体の構造が気になっているので、突き止めたいと思っています。

来年3月の卒業式まで、9名の研究生たちと共に全13回の授業に取り組んでまいります!

団体名称 :一般社団法人日本3D教育協会
URL :https://kaiyo-3d.y-artfactory.jp
活動内容:3D教育 3D研究
【公式メディア】
webサイト:https://kaiyo-3d.y-artfactory.jp
Twitter: https://twitter.com/kaiyo_3d
Youtube:海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト公式チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC7GrNuJKT90n53UrvuAOYpg 

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/

<お問い合わせ先>
海洋研究3Dスーパーサイエンス実行委員会  事務局長・吉本大輝
電話:080-9274-8521  メールアドレス:kaiyo-3d@y-artfactory.jp
海洋研究3Dスーパーサイエンス実行委員会は、
日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として、本事業を実施しています。