山口 修平さん【研究発表】

埼玉県 中学2年生 山口 修平(やまぐち しゅうへい)さん 研究テーマ:オニダルマオコゼ

■自己紹介・志望動機

電子工作を作ることが趣味で、今はドローンを作っています。「Arduino(アルディーノ)」というマイコンボードや「Scratch」と呼ばれるプログラム言語を用いて自作のコントローラーを作っており、機体制御を行っています。僕の学校の先生が3Dプリンターを使っていて教わることで学校の備品づくりをする機会があったのですが、さらに3D技術を磨いて電子工作に活用したく海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクトに応募しました。
オニダルマオコゼを選んだ理由は、岩の擬態や刺激を受けると背びれの毒棘の構造が気になったからです。

■オニダルマオコゼの特徴

まずひとつめの特徴として、擬態能力があります。全身にコブがあり、ごつごつしています。茶色や灰色の中に、黄色やオレンジなど斑点があり、岩そっくりに擬態し周囲の環境に溶け込んでいます。
また毒袋で生成した強力な神経毒を毒棘から発射し、この毒にはハブ毒の30倍程の威力があります。普段は皮膜の中にしまった毒棘は、刺激を受けると棘を出して毒を発射します。この毒をくらうと、最悪死に至るほど強い威力があります。

■研究方法

僕はこの毒棘の飛び出る仕組みが気になり、研究したいと思いました。専門家の村瀬先生にオニオコゼ科の骨格に関して資料を送って頂きました。
結論として、オニダルマオコゼの毒棘の根元にある下制筋を起立筋で起き上がらせていることが分かりました。

毒棘を3Dモデルで再現しました。黒い糸が起立筋、白い糸が下制筋と見立てました。毒棘を立ち上がらせる起立筋の代わりに黒い糸で倒しますが、回りすぎないようにストッパーを付けました。

工夫したことは円柱の耐久性を上げるためにフィレット加工したり、ダボをつけることで複数の毒棘を連結させられるようにしました。フィレット加工とは、接地面の角の部分を丸める加工で、接地面が広がり円柱が取れたり曲がるのを防ぐものです。オニダルマオコゼの毒棘は背びれに13本、腹びれに5本と並んでつながっています。ダボをつけて連結できるようにして、ひとつながりにできるようにしました。

■今後取り組んでいきたいこと

3DCADで部品を設計することでより幅広く電子工作を行っていきたいです。

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