東京海洋大学にてクジラの授業を実施しました!
2022年12月24日、東京海洋大学 (品川キャンパス)白鷹館1F 講義室にて、東京海洋大学 海洋環境科学部門 中村玄助教による授業を実施しました。先日、達成し終了したクラウドファンディング(※)のリターンで受講できる授業でもあり、当日はご支援者様と、プロジェクトの一期生・二期生の生徒、保護者の皆様が集まり、クジラについて学んだ1日の様子をレポートします。
(※)campfireでのクラウドファンディング「最新の3D技術を使って世界的に希少な“コククジラ”の骨格標本を後世に残したい!」
https://camp-fire.jp/projects/view/637382
授業のテーマは「クジラのストランディング」「希少種コククジラについて」
本授業は、2023年1月28日に実施される、千葉県南房総市和田浦において、6年前に漂着した希少鯨類”コククジラ”の全身骨格発掘とその骨格の3D化を中学生たちとおこなうプロジェクトの事前学習として実施されました。
前半は、クジラのストランディング(座礁、漂着)の定義、年間にどのくらい起きているのか、なぜ座礁するのか、座礁するとどうなるのか?という知識から、2002年に実際に起きたクジラの大量座礁について、座礁時の対処マニュアルと併せて講義が行われました。
後半は、コククジラについて。クジラは90種近くいますが、大きく分けてヒゲクジラとハクジラに分かれます。その二つの違い(口の中の構造や顔つき、声の出し方など)について、写真や絵を見ながら詳細に学びました。コククジラはヒゲクジラ亜目コククジラ科の唯一種です。
講義は約2時間の長丁場でしたが、中村助教のクジラについての講義の臨場感や、丁寧な解説により、参加した皆様が集中して熱心に聞かれる様子が見られました。
授業のなかで、ヒゲクジラのヒゲを触らせてもらう場面も!
一期生の弟さん(小学生)は、「わあ、大きい」という感嘆の声を上げていました。
ストランディングの概要から、コククジラの生態系や特徴まで、興味深い研究について繰り広げられた講義。授業はあっという間に終わり、終了後には中村助教のところへ質問や相談などで話しかける参加者の皆様の姿がみられました。
授業の感想を一部ご紹介します
一期生 岡本結和さん
「小学6年生の時にコククジラについて研究して、いつか掘り起こしてみたいと思っていたので今回の授業を受けて改めて1月が楽しみだなと思いました。」
一期生 岡田和真くん
「コククジラの二系統論の話についてなんですけども、個人的にはもうちょっと深めれば多分一系統になるんじゃないかなという予想は持ちますね。」
二期生 小柳遥雅くん
「1月に掘り出すコククジラがどれだけ貴重なものなのかよくわかりました。」
二期生 杉山紗代さん
「掘り起こすコククジラについてどういうところが珍しいとか歴史的な事を踏まえて知れたのですごく勉強になったな、と思います。」
二期生 長田健吾くん
「コククジラについて今までそういうクジラのことを知らなかったから、今どういう状況だという事だったりコククジラが生物学的にどういう特徴を持っているとか知らなかった事をたくさん知れて良かったです。」
ご支援者様
「普段はイルカやシャチが好きで、調べたりしていますが、初めてクジラについてこんなに詳しくお話を聞くことができてとても興味深かったです。」
「東京海洋大学のオープンキャンパスの講演会で初めて中村先生にお会いしました。鯨類に興味がある獣医学生です。先生の研究にとても興味があります。今日はお話を聞けて、とても勉強になりました。」
「普段はクジラやイルカ、サメについて図鑑で見ることが多いです。1月のコククジラの骨の掘り起こしは本当に楽しみです。今日は詳しく学べてとても良かったです。」