関根 秀真さん【研究発表】

埼玉県 中学3年生 関根 秀真(せきね しゅうま)さん 研究テーマ:サンゴ

■研究対象を選んだ理由

昨年度、校内の活動で「地球環境の変化は海洋生物にどのような影響を与えるのか」というテーマをもって、学習活動を行いました。
例えば「海洋酸性化」や「海水温上昇による貝毒・シガテラ中毒の発生増加」などに取り組みました。

■サンゴについて

造礁サンゴ(有藻性サンゴ)は以下の特徴があります。
・褐虫藻と共生する
・光合成を行うため、比較的水深の浅い場所に生息
・サンゴ礁を構成する

サンゴを守る必要がなぜあるかというと、すべての海洋面積の0.2%しかないのですが、全海洋生物種の25%がそこに生息すると言われています。サンゴやサンゴ礁の減少により、多くの生物が住処をなくし、絶滅してしまう可能性があります。

サンゴの白化について、まずは褐虫藻の説明をします。サンゴの中で共生する褐虫藻が光合成をして、サンゴにエネルギーを渡すものです。

サンゴから褐虫藻が吐き出されることで白化が起こります。海水温の上昇やオニヒトデなどによる食害などが原因です。白化状態ではまだサンゴは死んでいない。褐虫藻がサンゴに戻れば生きることができます。

■研究して分かったこと

サンゴの褐虫藻には「クレード」と呼ばれる分類があり、海域によって主となるクレードが異なります。

褐虫藻はクレードごとに特性があることが知られています。
例えば、クレードDは温度変化などの環境変化に強く、白化しにくいと言えます。また近年の研究で、褐虫藻の選択はその大きさと関連があるとされました。サイズの大きい褐虫藻は共生できる種・個体が限定され、サイズの小さい褐虫藻はより多くの種・個体に共生できます。
これらは、褐虫藻を用いることでサンゴの白化を防ぐ研究につながっています。

■今後取り組んでいきたいこと

・サンゴと褐虫藻の共生関係をさらに深く研究すること
・サンゴの形態と共生の関係を調べること
・3D技術を用いた制作
・3Dプリンターを用いた実用的なものの制作

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